第4回
【 松 丸 太 】
在来工法の,木造の梁は一般的に,米松を使用しています。
一般に「松ヤニ」と言われるように,脂分が多く,
ねばりがあり,曲げに対する強度があるために使用されます。
一般の梁は,製材といって長方形に加工します。(写真左下)
それに対し,『松丸太』は天然の木材の反りをそのまま使用した梁です。(写真右下)
『松丸太』は,木そのものを使用しているため,強度が非常にあります。
![]() 米松梁 |
![]() 松丸太 |
松丸太の太さの呼び方は,先端の細い部分の直径を指して,
「末口7寸(約21cm)」などと呼びます。
現在,田村建設では,福島産の赤松を使用しています。
梁間にもよりますが,末口が7寸〜8寸のものを多く使用しています。
大黒柱ならぬ,『大黒梁』として,松丸太はしっかりと家を守ってくれます。
![]() 松丸太構造 |
![]() 松丸太仕口部分 |
松丸太は,一本一本・部分部分で,反り・太さなど形状が異なるため,
熟練した技術を持った職人でさえ,手間を掛けなければ加工できません。
プレカット加工では,成しえない技術です。
![]() 松丸太加工風景 |
![]() 米松梁の原木(取引先製材工場にて) |
![]() 米松梁の加工風景(取引先製材工場にて) |
また,田村建設では,構造材に集成材を使用しません。
「木」本来の強さを生かして,建築しています。
(以下は旧サイトへリンクします。)