第3回
【 合 掌 】
今回は,『素材』とは多少異なってしまうのですが,
柱のない大空間を木造で実現する洋小屋組の“合掌”を紹介したいと思います。
洋小屋組み・合掌は,「トラス構造」とも呼ばれています。
明治時代以降,欧米から日本へ伝えられ,
日本の耐震・耐風・材料・施工方法など,日本流に改良され今日に至っています。
一般の在来工法と異なるのは,斜め材によって骨組を構成しているところです。
大空間というと,鉄骨造のイメージの強いですが,
合掌により,木のぬくもりを生かした空間が可能です。
「人」の居る空間には,木の空間が良いものです。
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屋根となる斜めの部材:合掌 中央の束:真束 斜めの部材:方杖 支えている梁:陸梁 と呼びます。 |
長さ4間(約7m)にもなる,無垢材の米松の梁を使用しています。
これもある意味,『素材』と呼べるにふさわしいものかもしれません。
作業場・屋台小屋・車庫・倉庫・踊り場・集会場・校舎・事務所等
木造大空間の可能性は広がります。
技術を生かし,伝統ある良き構造も積極的に取入れて建築しています。
※「施工中」のページでも合掌の施工風景を紹介しています。そちらも是非ご覧下さい。
(以下は旧サイトへリンクします。)